「土地を相続したけど建て替えできない土地があるの?」
「相続した実家が再建築不可物件と聞いたが、リフォームはできるの?」
「再建策不可物件をできる範囲でリフォームして活用したい」
そんなお悩みにお答えしていきます。
建て替えやリフォームができない土地や家を再建策不可物件といいます。相続したり購入したりする物件があてはまらないか、該当しているのであればどこまでリフォーム可能なのか不安を感じている方も多いでしょう。
そこで、この記事では以下の内容を解説していきます。
- 家をリフォームできない土地、再建築不可物件とは
- 再建築不可物件をリフォームする4つの方法
- 再建築不可物件でもリフォームできる条件
- 再建築不可物件をリフォームするときの5つの注意点
再建策不可物件の活用方法にお悩みの方だけでなく、再建策不可物件を知らない方にも読んでもらいたい内容になっています。ぜひこの記事を参考に再建策不可物件を活用してくださいね。
家をリフォームできない土地、再建築不可物件とは
再建築不可物件とは、現在建っている建物を取り壊して新しく建て替えできない土地や物件のことです。
1950年の建築基準法と1968年の都市計画法により、次の土地は再建築不可物件になります。
- 道路に接している幅が2m未満
- 接している道路の幅員が4m未満
引用元:再建築不可物件のリフォームはどこまで可能?費用や注意点など詳しく解説!
さらに、次の場合も再建策不可物件になります。
- 敷地上空に17万ボルト以上の高圧線が通っている
- 既存不適格物件である場合
- 市街化調整区域内にある場合
既存不適格物件は、建築当時の法律と現在の建築基準法に相違があり、現在の建築基準法では同一の建物が建てられません。
市街化調整区域は、市街地開発をせず市街地の拡大を防ぐ地域です。そのため、建物建築には多くの制限があり、建物の建築が難しくなります。
再建築不可物件に現在住宅や建物があっても、取り壊されたり立ち退かなければならなかったりすることはありません。
しかし、災害などで建物が倒壊しても建て替えはできない点に注意が必要です。
再建築不可物件をリフォームする4つの方法
再建策不可物件をリフォームする方法があります。
そこでここでは、再建策不可物件をリフォームする4つの方法を紹介します。
- 隣接している土地を買い取る
- 隣接している土地を一部借りる
- 道幅を4m確保する
- 43条但し書き許可を取る
それぞれ詳しく見てみましょう。
隣接している土地を買い取る
隣接している土地を買い取れば、再建策不可物件をリフォームできます。たとえば道路に接している幅が1mの場合は、隣接している土地を1m分買い取って2mにすればリフォーム可能です。
ただし隣接している土地の持ち主が、土地の売却を検討していなければ売却に同意してくれない可能性もあります。売却を依頼したことで、土地の持ち主との関係が悪化してしまうかもしれません。
買取交渉をする前に、売却の意思があるか確認しておきましょう。
隣接している土地の一部を借りる
隣接している土地の一部を借りて道路に接している幅を2mにすればリフォームできます。たとえば道路に接している幅が1.5mの場合は、隣接している土地を0.5m分借りて2mにすればリフォーム可能です。
土地の一部を借りて建築可能と認められたら、認められた後に借りた土地を返さなければなりません。
また土地を借りるときには契約をしなければならず、貸し手は手間がかかるので拒否される可能性があります。土地の持ち主が協力的ならいいですが、貸し手にはメリットがないため交渉時には注意しましょう。
道幅を4m確保する
道路に接している幅が2m以上でも道路の幅員が4m未満だとリフォームできません。しかし前面道路の幅が4m未満でも、建物を本来の境界線よりも後ろに下げて建設して道幅4mを確保すればリフォームできるようになります。
ただし、この場合は費用がかかります。費用は後退させる面積によって変わりますが、相場は20万円〜80万円です。
土地が狭くてなってもよくて、費用を準備できる場合は検討してみてください。
43条但し書き許可を取る
道路に接している幅が2m以上でも、道路の幅員が4m以上ないとリフォームできません。しかし43条但し書き許可が取れれば、再建築不可物件でもリフォームできることがあります。
43条但し書き許可は、無接道の土地でも大きな公園などの空き地に隣接していたり、国土交通省令で定める基準に適合する建築物なら、特定行政庁が建築審査会の同意を得ることで例外的に建て替えがを認められる制度です。
参照元:e-Gov法令検索「建築基準法第43条2項2号」
43条但し書き許可を受けるためには、特定行政庁の認可を受ける必要があります。近くに広い空間があっても必ずしも申請が通るとは限りません。
許可を取りたい場合は、まずは役所や専門家に相談をしてみてください。
再建築不可物件でもリフォームできる条件
再建策不可物件はリフォームできませんが、条件によってはできる場合もあります。
そこでここでは、リフォームできる条件を以下の2ケースで紹介します。
- 一戸建ての場合
- マンションの場合
ぜひ、参考にしてくださいね。
一戸建ての場合
再建築不可物件でもリフォームできる場合があります。リフォームできる範囲は、建築確認申請が不要な場合のみです。
次の場合は建築確認申請は不要です。
- 増築や改築は防火地域と準防火地域を除く10平米以下の増築や改築
- 柱や梁、壁、床、階段、屋根などの主要構造部が1/2を超えない修繕や模様替え
ただし四号建築物に該当する場合は、大規模な修繕や模様替えも建築確認申請が不要になります。四号建築物とは、建築基準法第6条第1項第4号に該当する下記の建築物です。
- 木造の場合は、2階建て以下で床面積が500平米以下
- 共同住宅や店舗などに使用する部分の床面積200平米以下
- 木造以外の場合は、平屋で床面積が200平方メートル以下
四号建築物に該当するか判断するのは難しいので、専門家や設計士に相談しましょう。
マンションの場合
マンションの場合は、所有者がリフォームできるのは専有部分のみです。主要構造部のコンクリートの柱や梁、壁は共用部分なので、所有者が勝手にリフォームできません。
マンションは所有者で構成される管理組合があります。共有部分は大規模修繕計画に基づいて、修繕積立金を使い管理組合が修繕します。
リフォームする際には管理組合へ事前の申請や承認が必要なので、事前に規定を確認しましょう。
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再建築不可物件をリフォームするときの5つの注意点
再建策不可物件をリフォームするときには注意点があります。
そこでここでは、リフォームするときの5つの注意点を紹介します。
- 築年数によっては費用が高くなる
- 追加費用がかかることがある
- 住宅ローンが組めない
- 工事ができないことがある
- 建物の耐久性を確認する
それぞれ詳しく見てみましょう。
築年数によっては費用が高くなる
再建築不可物件をリフォームする場合は、道路の幅が狭いことで、大型トラックや重機などの工事車両が入れないケースが多くあります。そのため小さな車両を使う必要があり、その分工期が伸びたり資材を運ぶ運搬費用が増えたりするため、費用も高くなってしまいます。
築年数が古い再建築不可物件は、耐震基準を満たしておらず補強が必要なので、さらに費用がかかるでしょう。
再建築不可物件をリフォームする場合は、リフォーム費用が高額になる可能性が高いので注意してくださいね。
追加費用がかかることがある
再建築不可物件は築年数が古い場合が多く、リフォームの際に正確な見積もりを出すことが難しいです。たとえば実際にリフォーム工事を始めて、壁を壊したら想定していたより状態が悪いことがあります。
その場合は追加工事や工事の変更が必要なので、追加費用がかかる可能性が高いです。見積もりの際には追加工事の可能性や追加費用も確認しておきましょう。
住宅ローンが組めない
再建築不可物件は住宅ローンの審査が極めて通りにくく、住宅ローンを組むのが難しいです。一般的に住宅ローンを借りるときには、担保としてその不動産を入れます。
しかし、再建築不可物件は資産価値が少ないので担保にならないのです。
もし再建築不可物件と別に不動産を持っていれば、それを共同担保に入れることで住宅ローンを借りられるかもしれません。通常の住宅ローンより金利は高いですが、再建築不可物件に融資している金融機関もあります。
住宅ローンの利用を考えている場合は、金融機関に相談してみてください。
工事ができないことがある
再建策不可物件は、リフォームの工事自体ができないことがあります。
再建築不可物件は広い道路に接していないので、重機や大型トラックが入れないかもしれません。さらに隣家と近すぎて足場が組めないこともあるため、工事ができない可能性があります。
リフォームを考えている場合は、工事ができるか事前に確認してみてください。
建物の耐久性を確認する
再建築不可物件は建て直しができないため、建物の耐久性を確認しておきましょう。耐久性が低い場合、地震や台風などの災害で建物が壊れてしまう可能性があります。
せっかくリフォームしても、災害で壊れてしまったらその家に住めなくなるかもしれません。リフォーム前には建物の耐久性をしっかり確認してください。
再建策不可物件はリフォームや建て直しはできませんが、リフォームできる場合があります。再建策不可物件の活用方法にお悩みの方やリフォームを検討している方は、一度専門家に相談してみてください。
ぜひこの記事を参考に再建策不可物件をリフォームして活用しましょう。なお、リフォームの相談なら、増改築.comがおすすめです。
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